秋篠宮さまの「名誉博士号」は功勲か? “お金で学位を買える国”から複数の授与



文/佐藤公子

天皇のご研究

公務の傍ら、専門分野の研究を続ける皇族方。

生物学者であった昭和天皇は、1929年からヒドロ虫類の研究を始められ、生涯に渡り海洋生物のご研究を進められた。

また今上陛下は、歴史学(交通史、流通史)の人文科学、社会科学に近い分野を専攻され、1983年から1985年のオックスフォード大学留学中には、イギリスのテムズ川の交通史についてのご研究を進められ、著書『テムズとともに -英国の二年間-』(学習院教養新書、1993)にまとめられている。

以降も、国際連合事務局「水と衛生に関する諮問委員会」の名誉総裁を務められながら、2019年には『水運史から世界の水へ』(NHK出版)という、過去に行った講演内容をまとめた著書を上梓された。

本書を引用する。

水問題は、あたかも水がどこにでも流れていくように、世界の紛争、貧困、環境、農業、エネルギー、教育、ジェンダーなどさまざまな分野に縦横無尽に関わってきます。

(中略)

私も雅子とともに、被災された方々と被災地にこれからも心を寄せ、その復興を見守っていきたいと思っております。

『水運史から世界の水へ』(NHK出版、2019)

近年、大雨や台風による大規模な水害に見舞われている我が国。

陛下は長年続けられるご研究の見地をもってお見舞いの言葉を贈られ、国民に寄り添う姿勢をお見せくださっている。

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多数の名誉博士号を取得している秋篠宮殿下

水問題を通じて世界の貧困問題や紛争、農業問題などに目を向けられる天皇陛下。

一方で、秋篠宮殿下のご研究についてはかなり私的な趣味が反映されたものとなっている。

幼少期から生き物に興味をお持ちであった殿下は、紀子さまを通じて公私に渡り交流関係を築く毎日新聞編集委員の江森敬治氏のインタビューにこうお答えになったことがある。

動物に対して怖いとか、抵抗があるということは、小さいころからなかった。例えば、幼稚園のころウォーター・モニター(コモドドラドンに次いで大きくなるトカゲ)という一・五メートルくらい(来た当時)のオオトカゲを両親がおみやげに持って帰ってきてくれて、家族で飼っていたこともある。

(中略)

小さいころ毎年、浜名湖へ、夏に、湖水浴をしに行っていました。朝に、家族で定置網を見に行くと、いろいろなお魚やカニが捕れます。ある時、その中に、ハモがいて、船のデッキの上をはっていました。口を開けており、鋭い歯がよく見えました。私の兄が火ばしをそのハモの口に入れて遊んでいた。それをまねすればよかったのに、私は自分の指を突っ込んで、そのままかまれてしまった(笑う)

(中略)

最近は、三年前に道をはっていたアオダイショウを捕まえようと思って、かまれました。

『秋篠宮さま』江森敬治、1998

よく動物に噛みつかれる殿下は微笑ましく感じられる。それだけ生き物に対しての距離感が近く、幼少期から動植物を愛してきたことがうかがえるエピソードだ。

しかし殿下は大学進学に際し、生物学ではなく法学部政治学科に進まれた。それ以降に理系分野への転身をされているのだ。

1988年~1990年に、英国オックスフォード大学大学院動物学科にてご修学した後、1996年には国立総合研究大学院大学で理学博士号を取得された以降も、幾度となく魚類や家禽類の調査でタイへ訪問、いくつもの大学で名誉博士号を得ている。

列挙すると以下の通り。

  1. 平成7(1995)年9月・・・カセートサート大学から理学(水産生物学)ブーラパー大学から理学
  2. 平成11(1999)年7月・・・コーンケーン大学から理学(水産学)
  3. 平成13(2001)年8月・・・シーナカリンウィロート大学、チュラーロンコーン大学から理学
  4. 平成15(2003)年8月・・・ウボンラーチャタニー大学から理学(農学)
  5. 平成19(2007)年3月・・・キングモンクット工科大学から理学(水産学)
  6. 平成23(2011)年3月・・・カセートサート大学から理学(畜産学)、チエンマイ大学から人文学(人間・環境管理学)
  7. 平成24(2012)年11月・・・タマサート大学から理学(農業技術)
  8. 平成30年(2018)年12月・・・マハーサーラカーム大学から生物学

タイは「お金で学位を買える国」と問題視されることも

これだけ多くの名誉博士号を得ている秋篠宮殿下だが、元々は根っからの文系であられる。

江森氏のインタビューに「子供の時から大の勉強嫌い」「数学は家族で一番できなかった」という内容を告白されていることからも、複数の称号の背景には、“功績のすばらしさ”よりも、別の意味合いが多く含まれていたとみている人も少なくない。

国立研究開発法人「国立環境研究所」の研究員、大山顕さん(仮名)はこう話す。

「実際、名誉博士とは学校教育法上の博士の学位とは異なります。大学の自治に基づき独自に定められた名誉称号であり、創価学会名誉会長の池田大作氏は、多数の海外大学の名誉博士号を授与されていて、これが信者獲得のための権威付けとして機能している側面も大きい。

秋篠宮殿下の複数の名誉博士号にも、殿下ご自身のハク付けの意味合いが含まれていたのではないでしょうか。

また、タイは博士号や卒業証明書、学位が“お金で買える国”として以前から問題視されています。同国の教育省が『この問題については今後も対策が難しい』としており、かなり制度上の問題を抱えているようです。

秋篠宮殿下に名誉博士号を授与した大学にとっても、“ロイヤル”との関係性を強調できるのは非常に名誉なことです。それを宣伝材料として、寄付金を集めたいとも考えていたはず。

日本の皇室の威光を利用したいという側面があったことも否定はできないでしょう」(大山氏)

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